今回は、筆者の友人から聞いた話をご紹介します。友人が娘さんのピアノ発表会に参加した時に起きた出来事なのですが、娘さんの思いもよらぬ行動にびっくりしたと言います。一体何があったのでしょうか?

娘のピアノ発表会にて

先日、小学5年生の娘のピアノ発表会がありました。先生がおひとりでされている個人のピアノ教室なので、演奏参加者は15人程度のこじんまりした発表会でした。会場は地域の文化会館のホールを借りて開催されました。娘はかねてから弾いてみたいと念願だったショパンの曲を選曲し、発表会の何ヶ月も前から練習に励んできました。

初めて見る親御さんたち

ピアノ教室の生徒さんは、中学進学を機にほとんどの子がやめてしまい、その入れ替わりで新しい生徒さんが入ってきます。普段他の生徒さんや親御さんと顔を合わせることがないので、発表会でご挨拶をすることになるのですが、今年は入れ替わりが多かったようで初めてお会いする方が多くいらっしゃいました。

騒々しい会場にイライラ

発表会が始まり、それぞれ用意された観覧席で見ていたのですが、今年の雰囲気はいつもと違いました。初参加の方が多かったので、発表会の雰囲気がわからなかったのかもしれませんが、父兄や生徒の兄弟などが演奏中にも関わらず会話したり物音を立てたり歩き回ったりするなど、発表を聴く態度ではなかったのです。気になって集中できませんし、演奏や録画の邪魔にもなっていてとても迷惑でした。先生に伝えようにも、先生は裏方で忙しくされているので、いまいちこちらの様子が伝わっておらず注意に来ません。イライラしていたら、娘の番がやってきました。

娘が予想外の行動に!

娘はステージにやってきて曲と自己紹介をすると、その後に観覧席に向かって話し出しました。
「みんな何ヶ月もかけて練習してきました。今日は発表会です。演奏中は静かにお願いします。」
とぴしゃりと言い放つと、会場は静まり返り、娘は涼しい顔でピアノに向かい演奏を開始しました。普段大人しい娘が起こした行動に、家族全員驚きましたし、先生もとても驚いていました。

【体験者:40代・会社員女性、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kato Rira
シナリオライターとして活躍するも、出産と育児を機に、フリーライターに転身。バリキャリから、家庭と仕事の両立への転換を経験し、その思いをコラムに執筆。現在はママ、PTA、職場と家庭のバランスなどを主なテーマにコラムを執筆中。