言葉は、思っている以上に届いている
場の空気を変えようと、A子さんは「まあ、子どもっていろいろあるしね」と話題をそらしましたが、その発言は、その日のうちにE子さんの耳に入ります。
C子さんが何気ないやりとりの中で「B子さん、こう言ってたよ」と伝えてしまったのです。
翌日からE子さんはB子さんに挨拶をしなくなり、周囲も距離をとるようになっていきました。
「そんなつもりじゃなかった」の代償
最初は戸惑っていたB子さんも、A子さんから事情を聞くと「そんなつもりじゃなかった」と深くショックを受けたそうです。
それ以来、B子さんは発言にとても慎重になり、あまり人と関わろうとしなくなりました。A子さんは今も彼女と個人的には仲良くしていますが、「あの一言が、周囲との関係を変えてしまった」と振り返ります。
言葉の重みと、信頼の壊れやすさ
今回の出来事を通して、A子さんはこう語っていました。
「相手のことを考えない言葉って、たとえ悪意がなくても、信頼を失ってしまうことがあるんだよね」
それはママ友関係に限らず、どんな人間関係にも通じること。
どんなに正論でも、言う場面や言い方を間違えれば、人の心を深く傷つけてしまいます。
ほんの一言で、築いてきた関係が崩れることもある。
だからこそ、どんな日常会話でも“ひと呼吸おいてから話すこと”の大切さを、あらためて実感した出来事だったそうです。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。