今回は、友人A子が経験した、息子の幼稚園でのある出来事をご紹介します。甘えん坊だった息子が自立していく姿に、喜びと切なさが交錯した“親としての転機”を描いた物語です。
バスに手を振る朝
次の日、私は家の前でバスを待ち、F太を乗せました。
いつも私の足にしがみついていたF太が、先生に手を引かれてバスに乗り込み、こっちを見てにっこりと笑いながら、「いってきまーす!」
その瞬間、私はこらえていた涙があふれました。成長って、こんなふうに静かに訪れるんですね。
離れることが、信じること
子どもが親から離れていくのは、寂しい。
でもそれは、ちゃんと育っている証拠なんですよね。
F太が笑顔でバスに乗っていった朝、私はようやく「子どもを信じて待つ」ことの意味を知った気がしました。
そして今も、彼が「ただいま」と帰ってくるたび、その一歩一歩を心から応援したいと思える自分がいます。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。