しかし、筆者は友人・A子のコソコソとしたある行動で、誕生日プレゼントの交換に気が進まなくなってしまいました。今回は、そのエピソードを紹介します。
約束したものと違うものをいつも買ってくる理由が判明
実はA子はプレゼント代を大幅に安く抑えることで、残りを自分のお金にしていたのです。例えば、アウトレットでそのブランドの型落ち商品を購入していました。
私たちはプレゼントの購入予算は3万円としていたものの、余ったお金は交通費含む手間賃として、大抵の場合その人にあげていました。このため、購入担当者は数千円の利益が出ることが前提ではあったのですが......。
A子が予定の品より安い違う商品を購入し、残りを自分のお金にしていたことに気付いたのはB美でした。
B美にブランド物の定期入れをプレゼントした時期に、その商品が型落ち商品としてアウトレットで2万円前後で販売されていたことをB美は知っていたのです。
さらにA子はプレゼントをいつもかわいらしくラッピングしてくれていたのですが、それはどうみても市販のラッピング材料が使われており、正規店で購入していないがための苦肉の策だったようでした。
A子以外のメンバーで話し合った結果、A子は借金の返済などで大変だと聞いていたので、許すことにしました。今も友人関係を継続していますが、誕生日プレゼントの購入をA子にお願いすることはありません。また、私は誕生日プレゼントをもらうたびに、A子のことを思い出してしまいます。友人を思いやるプレゼント交換が年間数万円の利益のために、嫌な思い出と結びつくものになってガッカリしています。お金も大切ですが、それ以上に大切なものもあると思います。
【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。社会の変化の中で、独身女性が直面する課題や選択肢に光を当て、より自由で豊かな生き方を模索する記事を執筆。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。