筆者の話です。
私の地元には、嫁入り道具として「お人形を持たせる風習」があります。
母と一緒に選んだ大切な人形でしたが、義母の「かわいい」という一言で──
私の地元には、嫁入り道具として「お人形を持たせる風習」があります。
母と一緒に選んだ大切な人形でしたが、義母の「かわいい」という一言で──
言えなかった「それ、私のです」
数年後、いろいろあって離婚が決まり、義実家に預けていた荷物を引き上げることに。
でも、義母は人形のことに一切触れず、私も心が疲れ果ててしまっていて、何も言えませんでした。そしてそのまま、嫁入り人形を義実家に置いてきてしまったのです。
後日、事情を知った母から「お守りみたいなものだったのに。なぜ置いてきたの」と叱られました。
あのとき、きちんと自分の気持ちを伝えるべきだったのかもしれません。
義母に遠慮して、もめたくなくて、言えなかった
「それ、私の人形です」の言葉。
別れる相手に忖度など必要なかったのに……。
たった一言が言えなかったことを、私は今でも後悔しています。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。