これは筆者の友人B子から聞いた、ある運動会での出来事です。
子どもの晴れ舞台を見ようと、早朝から場所取りをしていたB子。そこへ遅れてきた同じクラスの父親が、ルールを無視して最前列にシートをねじ込みドヤ顔だったが……。
これは「マナーは自分を守るためでもある」と感じたという、ちょっとスカッとする話です。

朝から気合いを入れて場所取りしたのに……

ある春の日、年少になったばかりのお子さんの運動会が開催されました。
Bさんは気合いを入れて早朝から並び、ルールに従って決められたエリア内にレジャーシートを広げ開会を楽しみにしていたそうです。

ところが開始直前になって現れたのが、同じクラスのA君のお父さん。
到着はかなり遅めだったにもかかわらず、なんと最前列のわずかな隙間にシートを無理やりねじ込んできたのです。

「え、そこって関係者の作業エリアの隣じゃなかった?」
「ルール違反じゃない……?」

周囲の保護者たちがザワつく中、A君パパはまったく動じる様子もなく、
「最前列ゲット~!」と家族にドヤ顔で報告。

Bさんは少しモヤっとしつつも、「そのうち自分で気づくかな」と様子を見ることにしました。

ドヤ顔が一転……落ち着かない“最前列”

しかしその場所、実は落とし穴だったんです。

A君一家が陣取ったその一角は、先生やスタッフが跳び箱や備品を運ぶために頻繁に行き来する“作業スペースのすぐ横”。
当然レジャーシートは何度も邪魔になり、スタッフに「すみません、ちょっと……」とどかされる羽目に。

座ったと思えば立たされ、落ち着いて応援するどころではありません。
シートの端を何度も折りたたみ、あたふたするA君の家族。

Bさんいわく「あの時のA君パパの顔からは、すっかり得意げな表情が消えていた」とのこと。

ルールは人のため、そして自分のためでもある

「せっかくの運動会、ルールを守っていればもっと楽しめたのに……」
そう思ったBさんは、最後にこうつぶやいていました。

「マナーって、結局は自分の首を絞めないためでもあるのよね」

ちょっとしたズルや自己中心的な行動が、思わぬ形で自分に返ってくる。
そんな教訓を感じた、印象的な一日だったそうです。

【体験者:40代・主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:北レン
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。