「なにかお返ししようね」日ごろの親子のやりとりが思わぬ形で現れた、友人のエピソードです。息子さんのまっすぐすぎる“お返し精神”に戸惑いつつも、どう伝えるべきか、思わず考えさせられる出来事です。
お友だちとお菓子のやりとり
ある日、小学生の息子が「Aくんからおせんべいもらった!」とうれしそうに帰ってきました。
息子はそのおせんべいがとてもうれしかったようで、帰宅してすぐに「何かお返ししたい」と言ったのです。
おせんべい1枚のお返しは、まさかの!?
「ちゃんと『ありがとう』って言った?」と聞くと、「うん、言ったよ!」と元気な返事。
そこは安心しましたが、問題はここから。
「おせんべいもらったから、きれいな箱に入ったクッキーとかあげようかな」と言う息子。
「いやいや、それはちょっと過剰すぎだから! 」心の中でツッコむ私。
「ちょうどいい加減」のバランス
私は、「お返ししたいっていう気持ちは素敵だけど、おせんべい1枚に箱入りのお菓子は、相手もびっくりしちゃうかもよ」とやんわり伝えました。
日ごろから、何かもらったときは「お返し何にしようかな」「これはお礼の気持ちのお返しだよ」と話してきたけれど、その教えがまっすぐ育ちすぎた様子。
「じゃあ、今度会ったときにちょっとしたお菓子をあげたら?」と提案しても、「ちゃんとしたものをあげたい」と譲らない息子。
律儀なのは立派だけれど、ちょうどいい“お返しの塩梅”をどう伝えればいいのか、私は迷ってしまいました。