人はつい、見た目や肩書きで相手を判断してしまいがちです。でも、本当に大切なのは、その人の内面や日々の努力、そして他人への敬意ではないでしょうか? 今回は筆者の友人が出会った、【失礼すぎるママ友】のエピソードをお届けします。

ママ友からの一言

幼稚園のママ友との会話は、他愛のない話題が多いもの。子どもの成長について語り合ったり、週末の予定を共有したり。
そんな中、よく出る話題の一つが「夫の仕事」です。

ある日、いつものようにみんなで話していると、Aママに「旦那さん、何してるの?」と聞かれました。

私が「建設系の仕事だよ」と答えると、Aママは鼻で笑いながら、「え〜、あれね(笑)。現場で汗流す感じ? 大変そう」と言ってきました。

現場仕事への偏見

その時は笑って「うん、現場があるからこそ街ができるんだけどね」と返しましたが、内心はモヤモヤ……。

たしかに夫は建設関係の仕事ですが、Aママの言い方には、どこか現場仕事を見下しているような偏見を感じてしまいました。

「どんな仕事にもそれぞれの苦労ややりがいがあるはずなのに、なぜそんな風に言うのだろう」と、悲しくなりました。

夫の本当の姿が明らかに

それから数週間後、地元のニュース番組で大型再開発プロジェクトが特集されました。
なんと、映し出された責任者の姿は、まぎれもなく私の夫。

実は夫は大手ゼネコンの社員で、現場で働く方々をまとめながら、再開発などの大規模プロジェクトを統括する責任ある立場にありました。
私はもちろんそれを知っていましたが、あえてママ友たちに言うことではないと思い、自分からは言わずにいたのです。

テレビで夫の姿が映し出された途端、ママ友界隈はザワつき始めました。
そして、Aママの態度も豹変。
「え〜、すごいじゃん♡ 旦那さん紹介してよ〜」と、急に媚びた笑顔で近寄ってきました。

軽んじる人に媚びる必要はない

私はAママの変わりように呆れながらも、笑顔でこう言いました。

「うちの夫は、現場で汗流してくれる人たちを心から尊敬してるよ。その上で、全体をまとめる立場なんだ。だから現場を馬鹿にする人のことは許せないみたい。ごめんね〜」

Aママは何も言い返せず、その場を気まずそうに去っていきました。

その後、他のママ友から嫌がらせや無視をされるのではないかと少し不安でしたが、幸いそんなことは起こりませんでした。
どうやら、Aママは普段から夫の職種や年収でマウントを取ることが多く、他のママ友たちも辟易していたようです。

この出来事以来、Aママとは必要以上に関わることなく、適度な距離感を保っています。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。