家族の危機
しかし、義両親の要求はエスカレートするばかり。
援助金が生活費ではなく、ギャンブルや高級品に使われていることも分かり、私は愕然としました。
「こんなはずじゃなかった……」家計はどんどん厳しくなり、子どもたちの習い事や塾も泣く泣く辞めさせることに。
「これ以上は無理です!」と援助を断とうとした私に、義両親は「冷たい嫁だ」と罵声を浴びせてきました。
それでも夫は、何も言わずにうつむいたまま。
夫のその態度にも、私は深く失望しました。
そして、「このままでは本当に家族が壊れてしまう」と強く感じ、ついに決断を下したのです。
「私と子どもたちを選んでくれるなら戻る。でも、そうでないなら離婚する」と夫に伝え、子どもたちを連れて実家へ戻りました。
夫の決断と再出発
私の言葉に、夫はようやく目を覚ましたようでした。
「もう親とは縁を切る。これからは、今の自分の家族を守っていきたい」と義両親に援助の打ち切りを宣言し、私たちに心から謝ってくれたのです。
私たちは自宅に戻り、義両親とは完全に距離を置くことに。
まだ不安はありますが、今ではまた、笑顔のあふれる日常が戻ってきました。
あの嵐のような日々があったからこそ、今の穏やかさがどれほど尊いものかを、心から感じています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。