「できる人がやればいい」そんな優しい一言で始まったバザー係。けれど、その言葉の裏に隠れていたのは、思わぬ“こだわり”と“執念”だった……。これは、友人が体験した、バザー裏での静かな恐怖の物語です。
「できる人がやろう!」から始まったバザー係
「できる人がやればいいよ! 無理しないでね」そう優しく声をかけてくれたのは、ママ友のAさん。
子供たちのバザー係を決めるとき、経験者だからと手を挙げてくれて、場の空気もふわっと和みました。
でも、いざ始まってみると、その柔らかさはどこへやら。
「Bさん、まだ納品物出してませんよね?」
「Cさん、LINE見てないんですか?」
「なんで私ばっかり準備してるの!?」
そんな怒りの長文LINEが、毎晩グループに届くように。
優しさが一転、“責め”の連絡が飛び交う日々
最初は「忙しいのかな……」と気遣っていたけれど、日に日にトーンがヒートアップ。
「子供たちのため」と言いながら、特定の保護者の名前を出して責めるような発言も。
もちろん私たちも、家事の合間に作業したり、仕事の休みを取ったり、時間をやりくりして参加していました。
それでもAさんの“理想”には届かないらしく、責められる毎日。LINE通知が鳴るたびに、グループの空気は重くなるばかりでした。
バザー終了、安堵の中でささやかれた本音
なんとかバザー本番を終えたとき、保護者の多くが心からホッとしたのです。
「やっと終わったね……」
「今年はいろいろ疲れたね」
そんな声がささやかれる中、事件は起きました。