筆者の話です。
義母が入院し、私が準備やお見舞いを引き受けることに。
ふだんはイヤミばかりの義母ですが、この時は驚くほどおとなしく、少し関係が変わったのかも……と期待してしまいましたが──

義母の入院

義実家は車で15分ほど、月に2~3回訪問する程度の距離感です。
ある時、義母が1週間ほど入院することに。
入院準備から毎日のお見舞い、義実家に残る義父の食事の用意まで、私が担当することになりました。
専業主婦なので確かに時間はありましたが、正直、気は重かったです。
とはいえ、義母のことは心配でしたし「嫁としてできることはやらなくちゃ」 と自分に言い聞かせて動いていました。

入院中は別人!?

義母とは表向きはうまくやっていますが、これまでずっとイヤミが多く、好かれていないと感じていました。
それが、入院中はまるで別人。
「悪いわね」と素直にお礼を言ってくれたり、ほかにも、病室では「ご飯ありがとうね」と私に声をかけてくれたり、同室の人に「この子はお嫁さんなのよ」とうれしそうに紹介してくれたり。

普段なら考えられないような優しい言葉に「え、お義母さんどうしたの?」と内心びっくりしてしまいました。
お見舞いの帰り道は、これまでのわだかまりが少し溶けたような、そんな気持ちにもなったのです。

やっぱり元通り

しかし、退院して数日経つと、あっという間にいつもの義母に逆戻り。
入院中に私がやった家事へのダメ出しから、義父への食事内容まで、次々と文句を言われました。

思い出すだけで疲れるほど「そこまで言わなくても……」と思うような細かいことまで指摘してきました。
口は元気いっぱいで、まるで「ここぞ」とばかりにガス抜きしているような勢いでした。

あの優しさは、やっぱり病気で弱っていただけだったのだと、ガッカリしたのです。

無理はしないと決意

「義母はやはり私のこと好きじゃないんだな」と改めて実感。
結局、頼みごとがある時だけ優しくする人なんだとモヤモヤが募りました。

あの一週間はなんだったんだろう……と虚しくなる気持ちもありますが、次はもう、無理してまで付き合うのはやめよう。
そう心に決めた出来事です。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。