出会いは“よき理解者”でした
C子さんは、息子さんの保育園で知り合ったママ友・D子さんと、すぐに意気投合しました。年の近い子どもを育てる同士ということもあり、育児の悩みを打ち明け合ったり、一緒に公園に行ったりと、あっという間に打ち解けたそうです。子ども同士も自然に仲良くなり、「このままずっと仲良くできたら」と思えるほど、安心して付き合える関係でした。
モヤモヤのきっかけは、SNSの投稿
そんなある日、C子さんがD子さんのSNSを見ていたときのこと。目に飛び込んできたのは、こういった投稿でした。
「最近、Bくんがうちの娘にしつこくて困ってる。もう少し距離感学んでほしいな〜」
名前こそ仮名でしたが、明らかに自分の息子のことだと感じたC子さん。
直接言ってくれればよかったのにという寂しさと、もしかして本当に迷惑をかけていたのかもしれないという不安が交錯し、心に大きなモヤモヤが残ったと言います。
勇気を出して、直接聞いてみた
数日悩んだ末、C子さんは思い切ってD子さんに聞いてみることにしました。
「SNSに書いてたBくんって、もしかしてうちの子のこと……?」
D子さんは驚いた様子を見せたものの、すぐに「ごめん、そうなの。本当は直接話すべきだったよね」と謝ってくれました。話を聞くと、娘さんがC子さんの息子の積極的な接し方に少し戸惑っていたとのこと。どう伝えるか悩んだ末、SNSに書いてしまったと言うのです。
選んだのは、距離ではなく対話
C子さんは一瞬「もう距離を置いたほうがいいのかも」と思ったものの、最終的に出した結論は「子ども同士のことだからこそ、大人が冷静に向き合うことが大事」というものでした。
それからはD子さんと話し合いながら、子ども同士の関わり方にルールを設け、見守る形で関係を続けることに。気楽さは減ったかもしれませんが、公園で手をつないで笑う子どもたちの姿を見て、「これでよかった」と思えるようになったそうです。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。