誰かと一緒に食事に行くときは、お互いが苦手なもの、好きなものなどを話し合って注文を決める人が多いのではないでしょうか。せっかくの外食ですから、美味しく楽しく食事をしたいですよね。今回は友人との食事で、友人側の事情によりモヤモヤする経験をした筆者の知人、Yさんのお話です。

旧友と久しぶりの食事

Yさんは当時就職2年目。久しぶりに連絡が来た学生時代の友人に誘われ、仕事終わりに飲みに行くことになりました。

「私こういう居酒屋さんってあんまり行ったことないんだよね」
友人は店をきょろきょろと物珍し気に見渡し、メニューにちらっと目を通しYさんに差し出してきました。
「よくわかんないから注文はYに任せるわー、なんでも好きなもの頼んで!」
そう言ったきりメニューには手も触れずスマホを見たり、自撮りをしたりしています。
「わかった、じゃあ適当に注文するね!」
Yさんは居酒屋の定番メニューや自分の好きなものを何品か注文しました。

料理が到着すると……

「さあ、食べよっか!」
程なくして頼んだ料理が次々と到着しましたが、友人は相変わらずスマホばかりいじっていて全く箸をつけません。
「あれ、お腹空いてなかった?」
Yさんが尋ねると、友人は大きくため息をついて答えました。
「だって、食べられないものばっかりなんだもん」
「え、嫌いだったの? ごめん!」
友人はYさんが注文したものを指さし、あれも食べられない、これも食べられないと文句ばかり。

Yさんはそういえば学生時代から、その友人は好き嫌いが多かったことを思い出しました。しかし、それなら自分が食べられそうなものを言って欲しかったとモヤモヤしてしまいます。
「じゃあ次は何か食べられそうなもの選んで!」
次の注文は友人にメニューを渡して選ばせました。

「んー、まずいからいらない」
自分が注文した料理が来ても、一口食べて「まずい」と食べないのでYさんはウンザリ。嫌いな食べ物があるのは仕方ありませんが、一緒に食事をしてもモヤモヤするばかりで楽しくないため、もうその友人とは食事に行かないと決めたそうです。

せっかく一緒に食事をとるのなら、楽しく食べたいですよね。嫌いなものは先に伝えておくことをおすすめします。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。