娘のピアノ発表会での話。
練習では完璧だったはずなのに、本番で手が止まってしまいました。
泣き出してしまうのでは、とハラハラしていると、娘は凛とした表情で――?
練習では完璧だったはずなのに、本番で手が止まってしまいました。
泣き出してしまうのでは、とハラハラしていると、娘は凛とした表情で――?
ドキドキの、ピアノ発表会
今日は、娘のピアノ発表会の日です。
この日のために、毎日コツコツと練習を重ねてきた娘。
そんな努力を誰よりも知る私もまた、ドキドキしながら、観客席に座っていました。
「あぁ~、ソワソワする。でも、きっと大丈夫」
人一倍緊張しやすく、大人しい性格の娘。
心配ではあるものの、本番前のリハーサルでもミスなく弾けていましたし、指の運びも自信に満ちていたように見えました。
だから、きっと大丈夫。
突然、演奏が止まり……
いよいよ娘の出番。
緊張に顔をこわばらせた娘が、舞台中央に歩いていきます。
小さなお辞儀をしてピアノの前に座ると、鍵盤に手を置き、最初の音を弾き始めました。
順調な滑り出しに、胸をなでおろしたそのとき――。