筆者の友人は、長かった髪をバッサリ切りました。髪の毛のくせが強いため、毎朝ヘアアイロンで丁寧に整えているんだとか。手間はかかりますが、きれいに仕上がると気分も上がると言います。そんな友人の努力を、からかいのネタにしてくる同僚がいました。これは、そんな同僚にちょっとだけ反撃した、友人のお話です。

思わず私は、笑顔でこう返しました。
「はい、自分のために整えてますから。Aさんも、ご自分のために何かお手入れされてますか? 気づかなかったので」

その瞬間、空気がピタリと止まりました。

Aさんは「そう?」とだけ言って、そのまま静かに自席へ戻っていきました。

自分のために、自分をご機嫌にする

その日以来、Aさんから髪について言われることはなくなりました。

誰かの努力やこだわりを笑いに変えるのは簡単です。でも、それをしたところで、誰も得をしませんよね。

私はこれからも、自分の気分は自分で上げていきたいと思います。

【体験者:20代・会社員、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。