筆者の友人A子さんは、まさかの事故で人生が変わってしまった!? そんなお話です。
避けたはずだったのに、まさかの事故
A子さんが学生の頃の出来事です。
塾帰りに夜道を自転車で走っていると、後ろから勢いよく来た車に気が付きました。
A子さんはなるべく端に寄っていたつもりでしたが、なんと追い抜きざまに接触してしまい、A子さんは転倒してしまったのです。
手首が動かせず、足も痛い。
パニック状態で座り込んでいると、ぶつかった車は停まってくれました。ところが……
どうしたらいいの? 初めての事故で、痛いしもう泣きそう
運転手は車から出てくることはなく、窓を開けて、
「危ねぇだろ馬鹿野郎!」
顔を出した若い男はA子さんを怒鳴りつけ、なんとそのまま走り去ってしまったのです。
呆然としつつ、とりあえず道路の端に寄りたいけど動けない状態でした。
すると、先程の車の後ろを走っていたであろう車から、運転手が降りてきたのです。
超強面で大柄の男性で、怒られると思ったA子さんが謝り続けると……!
まさかの救世主登場! 本当にありがとうございます(泣)
「大丈夫か? 立てる? ちょっと肩触るよ」
と、A子さんを軽々持ち上げ、道の端の段差に座らせてくれました。
「俺さっきの車のナンバー分かるし、警察呼んでいいかな?」
そして警察が来るまでの間、散らばったカバンの中身を拾ったりしてくれて、半泣きのA子さんにお茶まで買ってくれたのです。
お礼をしたいと男性に連絡先を聞くも、
「俺は何もしてないよ、これから自転車気を付けてね」
と、笑顔でさらりと言われて驚きました。
結局かけつけた両親が連絡先を聞いて、後日無理矢理お礼の品を送っていました。
あなたの生き方が、本当にかっこよくて。私もそうなりたい
パニック状態のA子さんを落ち着かせてくれて、こんなに優しい人がいるんだと驚きました。
そしてこのことがあってから、「彼のように、すぐに人を助けられる人になりたい」と、強く思うようになったのです。
そして現在、A子さんは看護師をしています。
自分の進路にまで影響するとは思いませんでしたが、あの時の彼には本当に感謝しています。
まとめ
困っている人にすぐ手を差し伸べられる人は、本当に素敵だと思います。
そしてA子さんは現在看護師として、その優しさのバトンを繋いでいるのだと、心が温かくなりました。
【体験者:30代・看護師、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。