誰かを好きになると、周りの声が聞こえなくなってしまうことってありますよね。心配されても、「大丈夫」と自分に言い聞かせたりして……。今回は筆者の友人が学生時代に経験したという苦いエピソードをご紹介します。
見えてしまった本当の姿
そんなある日、彼が私のバイト代や貯金を勝手に使い込んでいたことが分かりました。
驚いて問い詰めると、「お前が管理してないから悪いんだ」「一緒に住むってそういうことだろ」と逆ギレ!
その時やっと私は気づきました。これは愛じゃない。私はずっと自分をごまかしてたんだ……と。
疲れ果てた私は彼との生活を終わらせ、荷物をまとめて実家に逃げ帰りました。
守ろうとしてくれていた声
実家に帰った私のことを、母は責めずに、ただ静かに背中をなでながら「気づいてよかったね」とだけ言いました。
「あの時の、母の『やめておきなさい』という言葉は、私を縛るためじゃなかったんだ……守ろうとしてくれていたんだ」
そんな当たり前のことに、私はやっと気づきました。
恋に夢中になると、身近な人の言葉でも心に届きにくくなります。
自分を本当に心配して、親身に思ってくれているのは誰なのか、いつも見失わないようにしたいですね。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。