誰かを好きになると、周りの声が聞こえなくなってしまうことってありますよね。心配されても、「大丈夫」と自分に言い聞かせたりして……。今回は筆者の友人が学生時代に経験したという苦いエピソードをご紹介します。
みんなが羨む“素敵な彼氏”
大学に入ってすぐ、私は大学の先輩とお付き合いを始めました。
彼はサークルでも人気者で、誰にでも優しくて、イベントごとに小さなプレゼントまでくれるマメさ。
彼と一緒にいる時間が楽しくて、毎日が幸せでした。
でも、初めて家族に彼を紹介した時、母は渋い顔をして「なんとなく目が笑ってないね」「あの人はやめておいたほうがいい」と言ってきたのです。
私は「そんなの、会ったばかりで決めつけないでよ!」と反発するだけでした。
幸せなはずなのに……
その後、私は半同棲のようなかたちで彼と一緒に暮らすようになりました。
毎日一緒に過ごして、好きな人と同じ空間にいられる幸せに、最初の頃はただただ酔っていました。
しかし、少しずつ彼の態度が変わってきたのです。
小さなケンカで壁を乱暴に叩いたり、私のスマホを勝手に見たり。嫉妬も束縛もどんどん激しくなって……。
それでも私は「これも愛されてる証拠だ」と、むりやり自分に言い聞かせようとしていました。