これは、筆者の友人C子さんから聞いたエピソードです。おしゃれが大好きなC子さんの母は、年齢とともに「もう年だから……」と、外出やおしゃれを控えるようになっていました。そんなある日、5歳の孫からの何気ない一言が、マダムの心を変える大きなきっかけに。
年を重ねて、おしゃれを忘れかけていたマダム
かつてはどこへ行くにもハイヒールとセットアップを欠かさなかったC子さんの母、D美さん。しかし70代に入り、「もう誰に見せるわけでもないし」と、外出は帽子とマスクだけ。アクセサリーからもメイクからもすっかり遠ざかっていました。
孫の無垢な“ひと言”にハッとする
ある日、遊びに来ていた5歳の孫娘がD美さんのクローゼットを開け、キラキラしたブローチやスカーフを見つけて大はしゃぎ。
「ばあば、なんでこんなキラキラいっぱい持ってるのに、つけないの?」
さらに続けて、こう言ったのです。
「だって、ばあばってキラキラしてる人でしょ?」
もう一度、自分を楽しむことに決めたマダム
その瞬間、D美さんの表情がゆっくりとほころびました。「昔の自分に、孫が気づかせてくれた気がした」とD美さん。次の日からD美さんは、お気に入りのスカーフとブローチでちょっとしたお出かけも笑顔で出かけるように。
世代を超えた“輝き”は、色あせない
「誰かのためじゃなく、自分のためにおしゃれをするのも素敵だよね」
そう話すD美さんは、以前よりもずっと若々しく、そして楽しそうに見えたとC子さんは言います。孫のひと言が、人生に再び“ときめき”を灯した、そんな心温まるエピソードでした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。