お線香やお花にも独自のルールが。
しかしある時、いつものようにお墓参りをしたあとにとんでもないことが判明!?
筆者の友人U子が実際に体験したエピソードをご紹介します。
「お墓参りは心が大事」夫の熱い思い
私の夫はお墓参りに対してとても熱い思いを持っていて、お盆やお彼岸、祖父母の命日には必ず休みをとり、私と子供をつれて新幹線で2時間かかる実家へ帰省し、お寺へお墓参りを欠かしません。
「お墓参りは心が大事」
というのが夫の口癖でした。
お墓参りにも独自のルールとこだわり
さらに夫にはお墓参りの独自のルールとこだわりがあり、
「お線香は老舗のこのメーカー」
「お花は祖父母の好きだった百合とリンドウを必ず用意」
「お墓参りの朝は和食をいただく」
など決め事がたくさん。
義母に一度、その話をしたら
「え? 私たちはそんなルール知らないわよ?」
「息子だけよ、そんなことしてるの」
と言われ、すべて夫が勝手にこだわっていることが判明。
さらに子供がお寺でふざけた態度をすると、いつもは優しい夫がその時だけは
「ご先祖様に失礼だよ!」
と叱るほど、お墓参りに対して真剣なのでした。
義母から驚愕の事実を伝えられる
ある年も、夫は家族を連れて帰省し、「すぐにお参りしなくちゃ」と着いた足でお寺に直行。
慣れた様子でお墓周りを掃除して線香に火をつけ
「心が大事」
と心をこめて手を合わせていました。
ちょうどその時、お墓参りに来た義母ともばったり会いました。
「あなたたちも来てたの」
「いまちょうどお墓参りしたとこ」
夫が言うと、義母が驚きの一言。
「ここ、うちのお墓じゃないわよ」。
凍りつく夫。
この地域は苗字が同じ人が多く、どこのお墓も同じ苗字。
本当のお墓は、2つ隣のお墓でした。
私と子供たちは笑いをこらえるのに必死。
小学1年生の息子は
「このお墓の人も、いつもパパが綺麗に掃除してくれて嬉しかったと思うよ!」
と無邪気に言うと
「そ、そうだな」
と夫。
それからはお墓参りに行くたびに、以前のような自信満々な態度ではなく
「うちのはこっちで、あってるよね」
と私に確認するようになった夫。
なんにせよご先祖様を大事にしようとする姿勢は尊敬すべきもの。
「そうだよ、間違ってないよ」
と毎回優しく言うようにしています。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワーキングマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。