悲しみからの気づき、そして新たな一歩
後日、上司に理由を尋ねても「本当にごめん」と繰り返すだけで、真相は語られず。
しかし、同僚からこっそり聞かされた「あの日の本当の出来事」にA子は愕然としました。
なんと、Y先輩がわざと他社との会議を挙式の日の午前中にブッキングしていたというのです。
Y先輩の意に反してA子の結婚式は午後にスタートでしたが、それを当日知ったY先輩がその日にしなくてもよい細かい質問を会議中に投げかけたり、何度も同じ話を繰り返したりなどあの手この手で上司を会議に引き留めていたというのです。
Y先輩に会議をブッキングされた時点で異議を唱えられなかったこと、さらに会議で暴走するY先輩を止めるわけでもなく先方にも迷惑をかけ、さらに結婚式まで無断欠席をした上司にもすっかり呆れてしまいました。Y先輩の行動に対しては「嫉妬で人を陥れるなんて哀れなもの」とどこか冷めた気持ちで受け止めたA子。
この一件で職場への信頼はすっかり消えていました。
何の権限もないY先輩が幅をきかせ、上司もそれに振り回されるような職場にA子は見切りをつけ、以前から声をかけられていた別の会社への転職を決意。
今は順調な結婚生活を謳歌しながら、新天地でいきいきと働いています。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。