洗面台にあった私の化粧品を見て、息子嫁が「お義母さん!」と眉をひそめた
私は夫と2人暮らしの60代主婦です。10年ほど前、当時30歳だった息子が、婚活で出会った同年代の女性と結婚しました。
息子夫婦はうちから車で10分くらいの場所に新居を構え、孫を連れてよく遊びにきてくれました。可愛い孫に会わせてくれることには感謝していますが、私は嫁のことで密かに悩んでいました。
結婚したばかりの頃の嫁は、話し相手になってくれたり家事や炊事を進んで手伝ってくれたりと、本当に良い子でした。
しかしある日、洗面台に出しっぱなしにしていた私の化粧品を見た嫁が、眉をひそめて「お義母さん、この化粧品は若い子が使うものです!」と言ってきたのです。
化粧品に疎い私は、慌てて「そうなの? じゃあどんなものを使えば良いのかしら?」と嫁に聞いてみました。それが嫁の“狙い”だったとも知らずに……。
「紹介してあげます!」と嫁が勧めてきたのは、高額な化粧品セット
嫁は「化粧品は自分の年齢に合ったものを使わないと! 私が紹介してあげますよ!」と熱弁し、私に高額な化粧品セットを勧めてきたのです。私は言われるままにその化粧品セットを買って使用してみました。
しかし、特に肌に良い変化を感じることもなく、何より値段が高すぎるので続けられないと思い、嫁に「紹介してくれてありがとう、だけど私にはあまり合わないかもしれない。他の化粧品も試してみるね」とやんわり伝えました。
しかし嫁は「最低1年は使い続けないと意味がないですよ! 今やめたらもったいないですから、まだまだ使い続けてください!」と強引に買わせようとするのです。
しばらくの間、のらりくらりとかわしてしていた私ですが、あまりにしつこいので、とうとう息子に「嫁から高額な化粧品セットを買い続けるよう言われている」と打ち明けました。
息子は何も知らなかったらしく、すぐに嫁を尋問。すると、嫁は息子の知らない間に“マルチ商法”にハマっており、私に売りつけた化粧品セットも、その商品だったことが発覚したのです。
息子が止めても、嫁はマルチ商法から抜け出せず、結局2人は離婚してしまったのでした。
最近、その元嫁から息子に「やり直したい」と連絡があったらしいのですが、息子にはすでに新しい婚約者がいるため、断ったそうです。元嫁には、大事な家族やその身内を蔑ろにしたことを悔い、反省して生きていってほしいと思っています。
【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。