子を持つ親として、子どもの恋愛にあまり口出しをしたくないとは思いますが、それでも内心は心配でたまりません。筆者の知人の娘さんは、いわゆる『ダメンズ』とばかり交際していたそうです。そんな娘さんのことを知人は心底心配していたのですが……。

恋愛依存症な娘

私の娘は極度の寂しがり屋で、恋愛依存症っぽい気質があります。

寂しいときに手近な男性や言い寄ってくる男性に頼ってしまうため、はっきり言ってろくでもない男性とばかり交際しています。

あるときは娘に暴力をふるう男性、あるときは娘の財布からお金を抜いて行ってしまうような男性、あるときは浮気三昧で娘をちっとも大切にしてくれない男性。

そのたびに傷ついて帰ってくるものの、翌週には新しい彼ができている……の繰り返しです。

何度ダメンズと交際して痛い目に遭っても同じことを繰り返す娘を見て、私は「この子の将来は大丈夫なのかしら? とんでもない男性と結婚すると言い出さないかしら?」と常に心配しています。

結婚する宣言

そんな恋愛依存症な娘が26歳になったある日、娘は本当に唐突に「私、結婚するわ!」と宣言。

そのときちょうど彼と別れたばかりで、交際相手もいないのに、また突拍子もない変なことを言いだしたと感じました。

これまで娘はフリーターだったのですが、その宣言の直後突然求職活動を始め、しばらくすると全国に展開しているような大きな会社に正社員として雇用してもらえることになったと報告してきました。

そして正社員になって3年経ったある日、誠実そうな男性を連れて来て「私、この人と結婚する!」と紹介され、そこからはとんとん拍子に結婚話を進め、本当に結婚してしまいました。
そのままこれまでの恋愛からは考えられないほど、幸せそうに生活を送っています。

真相

娘が結婚する直前、私は「3年前の結婚する宣言ってなんだったの?」と尋ねてみたのです。

すると娘は「私は言い寄られるとその場に流されてダメンズと付き合っちゃうでしょ? 若いときはそれでいいけど結婚となるとダメだから、結婚相手は自分から好きになった人って決めてたの。そのためには、自分も自立していて魅力的でなければいけないから定職を探したのよ。」といたずらそうに話してくれました。

当時の私はとにかく娘が心配でしたが、まさか自分で恋愛依存症を自覚していて、計画的に人生設計を描いているとは思っておらず衝撃を受けました。

【体験者:50代・女性パート、回答時期:2025年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。