共働きで家計を支え合った夫婦。定年後、妻はボランティアに忙しくしている一方、いつからか夫が妻の行動についてくるように。夫の行動の背景に潜む本音とは? 定年退職後の夫婦関係を、友人が教えてくれました。
自分の新たな一歩へ
私は義母と何十年も同居し、仕事もしながら、3人の娘を育てました。
義母が亡くなり、子どもたちが結婚や就職で巣立ったことを機に、以前から興味のあった地域ボランティアに参加することに。
着物の着付けで広がる地域とのつながり
ボランティア活動に関わるうちに、私の「得意」を活かせる場面を見つけたのです。
それは、着物の着付け。私は着物の着付けができるので、地域で開催される着物に関連したイベントに呼ばれたり、自分でも着物を着て参加したりするようになりました。
そこで出会った人たちとさらに交流を深めていき、誰かに頼られることがとてもうれしくて、あちこち飛び回る日々を送っていました。
「運転手」を名乗る夫の同行
ある日、私と同じタイミングで定年退職した夫が、「おれが運転してやるよ」と言い出し、私の“運転手”をかって出たのです。
私はその申し出を素直にありがたく受け入れ、その日は予定していたすべての移動を夫に任せることにしました。
ところが、それをきっかけに、夫は私の行き先すべてに「運転手」として付き添うようになったのです。