衝撃のメッセージ
ある日、夫のスマホに届いた通知が目に入りました。差出人は見知らぬ女性。そして表示されたのは、
「昨日は楽しかったね♡」「またすぐに会いたいな」
というメッセージ……。一瞬で目の前が真っ白になりました。
夫を問い詰めると、あっけなく不倫を白状。
相手は取引先で知り合ったという若い女性、M美でした。
夫は「M美は俺じゃないとダメなんだ」「彼女と結婚したい」と、酔いしれたように語っていました。
そんな夫を見て私の心は急激に冷めていき、冷静に離婚を決意しました。
予想外の訪問者
数日後、驚きの出来事が起きます。
私たちの自宅に、M美と見知らぬ男性が現れたのです。なんと、その男性はM美の夫でした。
そう、M美は既婚者だったのです。
それでも夫は「彼女を愛してる」「どうしても結婚したい」とM美の夫に土下座までして懇願。
しかし次の瞬間、M美が放った言葉がすべてをひっくり返しました。
「え、私、夫と離婚する気ないけど?」
……唖然とする夫。
どうやらM美は、仕事人間の夫の気を引くために、わざと他の男性と関係を持って、嫉妬させる作戦をとっていたようです。
そしてその「作戦」に乗せられていたのが、我が夫だったというわけです。
当て馬だった現実
「そんな……」とつぶやいたきり、夫は茫然自失。
自分が“当て馬”だったと気づいた瞬間でした。愛だと思い込んでいたものが、ただの駆け引きの道具だった。その現実に、完全に打ちのめされていました。
私? そんな夫を冷めた目で見つめていましたよ。
話し合いの結果、夫はM美の夫に、M美は私に、それぞれ慰謝料を支払うことに。
M美たちは離婚しませんでしたが、私たちはきっぱり離婚することになりました。
そのため、私の慰謝料のほうが数十万円多くなり、さらに夫には慰謝料と財産分与も請求。
驚いたのは、M美もその夫も、この手の修羅場に慣れているのか、終始「またか」とでも言いたげな様子だったことです。
強く生きる
思いもよらぬ形で終わった結婚生活。
もちろん深く傷つきましたが、夫への愛情は皆無になりました。
そして、この思いがけないトラブルを通して、私は愛や信頼は一方通行では成り立たないということを思い知りました。
このことを糧にして、今後はどんな困難に直面しても、自分らしく強く生きていこうと決心しています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。