「子どものためを思ってやってきたことが、実は間違っていた……」
そんなふうに感じた経験、ありませんか?
筆者の知人のA子もその1人です。
母として子育てに迷いながらも、ベストを尽くしてきたつもりでした。
ところが、息子たちが大人になってから語った「本音」に、深く後悔することになったのです。
そんなふうに感じた経験、ありませんか?
筆者の知人のA子もその1人です。
母として子育てに迷いながらも、ベストを尽くしてきたつもりでした。
ところが、息子たちが大人になってから語った「本音」に、深く後悔することになったのです。
「ゲームはダメ!」 その信念が生んだすれ違い
A子は、いわゆる教育熱心な母親でした。
2人の息子には、なにより勉強を優先させる方針で、当時話題になっていたテレビゲームは「百害あって一利なし」。そんな考えから、家には一切ゲーム機を置かなかったのです。
「友だちが持ってるゲーム、うちでもやりたい」
そう言う息子たちに対しても、
「ダメよ。時間のムダ」ときっぱり拒否。代わりに知育ボードゲームやパズルを用意して、
「こっちのほうが頭にもいいし、面白いよ」と笑顔で勧めていました。
新しいゲーム機が次々と登場しても、A子の考えは変わることはありません。
彼女は本気で、「子どものため」と信じて疑わなかったのです。
親には見えなかった「心の孤独」
ところが、息子たちの心の中は違っていました。
友だちとの会話についていけず、疎外感を覚える日々。
「うちは買ってくれないから」と笑ってごまかすのが、いつしかあたり前に。
言葉には出さずとも、心の奥に寂しさと我慢が静かに積もっていったのです。
でも、A子はその気持ちに、気づくことができませんでした。