「愛されているのが当たり前」そんなふうに思っていた関係が、ある日突然終わってしまったら? 優しさに慣れてしまうと、いつの間にか感謝を忘れ、無意識に相手を見下してしまうことも……。今回は、20年以上連れ添った夫婦のリアルなエピソードを筆者の知人A子から聞きました。
数日後、B男は再びお土産を持たずに帰宅しました。
それを知ったA子はカンカン。「また買ってきてないの!!」とB男に怒りをぶつけようとしました。しかし、その瞬間、
「もう、お土産は買わない。限界なんだ。離婚したい」
とB男。その言葉には、以前までの優しさはありませんでした。
愛が冷めたあとに気づく、本当に大切なこと
突然のB男の言葉に「冗談でしょ?」 と動揺し、涙ながらに謝るA子。
しかしB男は静かに話し始めました。
「君に愛されていると感じたことはなかった。ずっと辛かった。子どもが成人するまで我慢していたんだ」
さらにこうも続けました。
「今まで何度も気持ちを伝えてきたつもりだ。でも君は変わらなかった」
その言葉は、長年心の奥に溜め込んできたB男の本音でした。
数ヵ月後、2人は離婚。
A子はこれまでの言動を深く後悔しています。
そして、B男を失って初めて、その大切さに気づいたのでした。
【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。