夫婦の間で仕掛けたサプライズが、思わぬ方向に転がっていきました。これは、筆者の元後輩C子さんが実際に体験した、うっかり者の夫が招いた宝探しゲームのエピソードです。

その夜、夫が帰宅すると、待ってましたとばかりにC子さんが声を上げます。
「ねえ、見つからないんだけど……」
すると夫は「えっ? まだ見つからないの? ちゃんと探して!」と余裕の返答。
けれど次の瞬間、驚きのひと言が飛び出します。「ん? あれ? 俺“答え”のメモ、貼ったよな?」
まさかの事態に、夫自身が家じゅうを探す羽目に。「たしか“答えはここだ!”って書いたのに、ここってどこだよ!」と必死になって探す夫の姿に、C子さんは「また忘れん坊が始まった!」と呆れるのでした。

お宝発見! まさかの結末

夫婦でさんざん家じゅうを探したものの、“答えのメモ”はとうとう見つからないまま。
そんなこともすっかり忘れかけていた数日後のこと。夕飯の支度をしようと、いつものように冷蔵庫を開けたC子さん。ふと奥に視線をやると、ひとつの保存容器が目に留まりました。

「あれ? これなんだ? 私、作り置きしてたっけ?!」
ふと開けてみると、鼻をつくような匂いが漂ってきます。見慣れすぎた保存容器に違和感も覚えず、気づかず数日が過ぎていました。「う〜わ、何だこりゃ!」
「それ! オレの作った“お宝”ハンバーグだ!」と夫。
「やっちゃったね! しかも焼く前の生ハンバーグだし」とC子さん。
焼くのも忘れてゲームを始めていたと気づき、ふたりで思いっきりずっこけました。

思いがけないハプニングに終わった宝探しでしたが、ふたりで大笑いしたこの日のことは、今でも思い出話として語られています。夫はいいところを見せられず、せっかくのハンバーグも食べられなかったけれど、夫婦で笑い合える時間がいちばんの“宝物”でした。

【体験者:30代・会社員、回答時期:2025年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。