幼稚園の先生から母に転身したTさん
Tさんは短大を卒業後、幼稚園の先生をしていました。
その後、知り合いから紹介された3歳年上の男性と結婚。
夫は転勤族だったので、幼稚園の仕事も1年で退職しました。
夫婦は4人の子宝にも恵まれます。
見知らぬ土地でワンオペ育児に奮闘しながら、25年の月日が経ちました。
地元に戻ったTさんの新たな挑戦
末っ子が中学生になったタイミングで、Tさん夫婦の地元へ戻ることが決まりました。
Tさんも長かった転勤族生活がやっと終わるとホッとすると共に「私これからどう生きよう……」と子育て後の人生に真剣に向き合うタイミングでもありました。
「もう一度教育の現場に戻りたい!」そう思ったTさんは、地元の大学に通い数年かけて教員免許を取得。
その後、司書教諭として小学校の図書室に勤務することが決まりました。
新米司書教諭の挑戦と介護の現実
50代の新米司書教諭として、現場に戻ったTさん。
正直、体力的にもキツい部分もありましたが、とても充実した日々を過ごしていました。
司書教諭になって3年目のことです。
80代の実母が、認知症と診断されました。
それから数ヶ月後、母が自宅の階段で転倒し骨折。
90代の父が介護するという老老介護状態になってしまいました。
Tさんは司書教諭になって4年目に、志半ばにして両親の介護のため退職することを決めました。
Tさんの本音と後悔
現在Tさんは実家に戻り、両親と一緒に暮らしています。
数年でしたが教育現場に戻れたことは、たまらなく嬉しかったと言います。
しかし正直に言うと、子育て中から非常勤講師などで教育に関わる仕事を始めておけば良かったと後悔しています。
私たちも子育て中から、女性としての生き方や第二の人生をどう迎えるかを具体的に考えておけるといいですね。
【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:広田あや子
教育関係のキャリアを経て、ライターに転身。実体験に基づく記事は、「真実は小説より奇なり」を痛感し、体験者へのヒアリングを通じての執筆に特化。プレママ・ママを対象としたサイトを中心に執筆し、特に義実家トラブルネタを得意とする。