筆者の話です。
まだスマートフォンどころか、携帯電話すら一般的でなかった頃のこと。
学生時代、部活の部長だった私は、親御さんからの評判が良かったようで──、卒業した後も何かと頼られることが多かったのですが……?
まだスマートフォンどころか、携帯電話すら一般的でなかった頃のこと。
学生時代、部活の部長だった私は、親御さんからの評判が良かったようで──、卒業した後も何かと頼られることが多かったのですが……?
慌てて宿を探すはめに
正直に話すわけにもいかず
「少し調べて私から連絡してみます」
と答え、電話を切りました。
当時はインターネットもスマートフォンもない時代。
Sの母親が口にした宿の名前を手がかりに、電話帳などを使って必死に連絡先を調べ、片っ端から電話をかけていきました。
「本当に見つかるだろうか」
と不安になりながらも、何とかS本人とつながり、母親から連絡があったことを伝えることができたのは1時間後。
いまでもGWに思い出す
それ以降、あれほど信頼されていたにもかかわらず、Sの実家にはなんとなく行きづらくなり、電話をかけるのもためらわれるようになってしまいました。
当時は本当に冷や汗ものでしたが、いま振り返ると笑い話です。
スマートフォンがあれば、本人にすぐ連絡を取れたでしょう。
GWになると、あのとき鳴った電話と、思いがけず気まずくなってしまったあの出来事を、ふと思い出します。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。