筆者の友人G子は、小学生の娘と喧嘩して勢い余って「出ていきなさい!」と叱りつけたところ、本当に出ていった娘。
焦ったG子にかかってきた一本の電話は!?
親子喧嘩について考えさせられるエピソードをご紹介します。

言うことを聞かない小学生の娘

小学2年生の娘は、もともとしっかりした性格で同い年の子より成長の早いタイプ。
もともと口が立つ方でしたが、最近はまるで早い反抗期のように私の言うことを聞かず、口答えばかり。

この日も些細な丸つけの仕方で意見が食い違い、喧嘩に。
「もっと綺麗に宿題の丸つけをしなさい」
「わかればいいでしょ!」
「先生に提出するんだから、きちんとやりなさい」

常日頃から何か言うたびに素直に「はい」と言わない娘に私は
「この態度が続くのは、よくない」
と思い、この日はかなり叱りました。

「出ていけ」→ふてくされた娘が!?

すると、ふてくされた娘がどこで覚えたのか
「ウザ」
と言ったので、私の怒りは爆発。

カッとなって
「親にそんな言い方するなんてありえない! 今すぐ出ていきなさい!」
と言うと、娘は無言で靴を履いて外へ。

なかなか帰ってこない→スマホが鳴って!?

「どうせ近所をうろついているだけ」
と思っていたものの、なかなか帰ってこないので外へ出て探してみましたが、姿が見えません。

さすがに焦り始めた時、スマホが鳴りました。

「娘さん来ていますよ」
なんと卒園した幼稚園の園長先生からでした。

園長先生「安心できる場所を探してたみたい」

急いで幼稚園へ駆けつけると、園庭のすみで砂遊びをしている娘の姿が。

園長先生にお詫びをして娘を連れて帰ろうとすると、園長先生が一言。
「安心できる場所を探してたみたい」
その言葉に胸がギュッとなりました。

「出ていけ、と言われて本当に出ていけるのは強い子。でも、ちょっと寂しい気持ちも抱えている子」

と穏やかに言われ、私も反省。

「幼稚園に来るなんて可愛いものですよ。もう少し大きくなると、カラオケやゲーセン、友達の家とかに行っちゃうから」
と言われ、ドキっとしました。

ちゃんと守ってあげなくてはいけない存在だと改めて気づく

この子は口は達者だけどまだ子供。
ちゃんと守ってあげなきゃいけない存在だと改めて思いました。

帰りに娘に
「なんで幼稚園に行ったの?」
と聞いたら
「砂場がまだあるかなと思ったから。あと、先生の声が聞きたくなったから」
と。

娘にとって大事な場所であった幼稚園に改めて感謝するとともに、これからはどれだけ怒っても「出ていけ」とは口に出さないと誓いました。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Sana.Y
医療機関に勤めるアラフォーワーキングマザー。新卒で化粧品メーカーに入社後、結婚出産を機に退職。現在は転職し子育てと仕事の両立に励む。自分らしい生き方を求め、昔から好きだった書くことを仕事にしたくライターデビュー。化粧品メーカー勤務での経験や、会社でのワーキングマザーとしての立ち位置、ママ友との情報交換を通して美容や教育、女性の生き方を考えた情報を発信している。