親切な後輩の“忠告”
転職して数ヶ月が経った頃、D子さんは同じ部署の後輩・Eさんと仲良くなりました。年下ながらしっかりしていて、昼休みにはよく一緒にランチをし、ちょっとした職場の悩みも相談できる相手でした。
ある日、Eさんが深刻そうな表情で話しかけてきました。
「D子さん、あまり総務のFさんとは仲良くしない方がいいですよ。なんか、裏で人の悪口言ってるみたいで……私、何人かから聞いてて」
徐々に生まれた違和感
最初は親切心だと思ったD子さん。しかし、その“忠告”はだんだん他の社員にも及ぶようになり、「○○さんも実は苦手で…」「□□さんって仕事遅いらしいですよ」など、まるで“誰と仲良くすべきでないか”をコントロールするかのようでした。
そんな中、総務のFさんとたまたま業務で関わる機会があり、D子さんは驚きました。思っていたよりずっと親切で、仕事も丁寧。噂で聞いていたような人物像とはまったく違っていたのです。
真実を知ってスカッと
実はEさん、自分が仲良くなりたい相手を“囲い込み”するため、他の人に悪い印象を与えて関係を断たせていたのです。何人もの人がEさんの忠告で距離を置いていたことも後に判明。
D子さんはEさんにやんわりとこう伝えました。
「私、自分の目で見て判断するから、もう誰かのことを悪く言うのはやめた方がいいよ」
その日以来、Eさんの“忠告”はぱったり止まり、職場の空気も落ち着いたそうです。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。