そんなとき、小1の息子がとった行動に思わず驚き!
小さな背中から、大切なことを教えられたそうです。
休日、電車内で
これは、ある休日に、小1の息子と出かけるため、電車に乗っていたときの出来事です。
ちょうど空いていた二人掛けの席に並んで座っていると、ある駅で、両手に荷物を持ったおばあさんが乗ってきて、私たちの目の前に立ちました。
席を譲りたいけれど……
私は咄嗟に「席を譲らなくちゃ」と思ったのですが、そのおばあさんはとても元気そうに見えました。
姿勢もシャキッとしていて、とてもはつらつとした雰囲気だったので、声をかけることを思わずためらってしまったのです。
「どうしよう、お若く見えるし、かえって失礼になるかしら……周囲の視線も気になるけど、断られても恥ずかしいし」
なんだかソワソワしてしまい、なんとも言えない気まずさを感じていると――。
小さな息子の行動
「おばあさん、お席どうぞ!」
息子がスッと立ち上がり、明るい声で言いました。
私は驚き、そしてすぐに恥ずかしくなりました。
親である私が迷い、できなかったことを、息子が自然に行動に移したのですから。
おばあさんはパアッと笑顔を浮かべると、「まぁまぁ、ありがとうね。ぼく優しいねぇ」と言って、息子の譲った席に、嬉しそうに座ってくれました。
子どもから大切なことを教えてもらった
帰り道、息子に「おばあさん、とても喜んでいたね。あんな風に声をかけられるなんて、勇気があってえらかったわ」と声をかけました。
息子は「だって、立ってたら疲れちゃうでしょ。もし一つしか椅子がなかったら、ママに座らせてあげるよ」と、にっこり。
目から鱗でした。
息子は、なにも相手が高齢者だから席を譲ったのではなく、自分以外の人に優しくしてあげたかったのでしょう。
私も、余計なことを考えず、立場や年齢に関係なく、目の前の人の助けになろうとすればよかったのです。
息子から、大切なことを教えてもらった、忘れられない一日になりました。
【体験者:30代女性・専業主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。