セルフオーダー式のファストフード店で……
60代のA子は、4歳の孫を連れて某ファストフード店に行きました。人件費削減のためか、セルフオーダー式の店舗だったため、セルフレジが2台置かれており、通常のレジには店員がいませんでした。
使い方が分からない……
セルフレジに不慣れで極力避けてきたA子でしたが、店の出入口にいた若い女性店員に促され、セルフレジで注文することに。
しかし、やはりセルフレジの操作がよくわからなかったA子。
「これってどういうこと?」「セットにするにはどうすれば……」と分かりやすくあたふたしてしました。
孫は早く食べたいと足元でイライラしている様子。
オーダー時も店員のサポートなし?
もし困っている様子の客がいたら、店員が話しかけてサポートしてくれると助かりますよね。
この時は店員が気づいていなかっただけかもしれませんが、この店舗ではそういった声掛け等は一切ありませんでした。
そこでA子は申し訳ないなと思いつつ、出入口にいた手の空いていそうな店員にセルフレジの使い方の説明を求めましたが、「こんなこともわからないの?」と言わんばかりの態度。人手不足で忙しいところに、面倒な客が来たものだと思われたのでしょう。
勇気を振り絞って助けを求めた店員にため息をつきながらいかにも面倒くさそうに説明をされ、A子は精神が削られるのを感じました。
悲しいやら腹が立つやら……
A子は画面操作を教えてもらっていたものの、結局途中で店員には教えてくれたことへのお礼を言って、注文はせずに店を出ました。
いざこうなればセルフレジの使い方が分からない自分の情けなさがこみ上げてきたのです。さらに店員にほかのお客さんの前で馬鹿にされたような態度をとられてしまったことで、恥ずかしくなってしまったのも理由の一つでした。
孫には可哀そうなことをしましたが、「食べたいメニューが売り切れちゃったみたい」などとうそをつき、なんとか納得してもらうことができました。
機械音痴な自分も悪いとは思ったものの、店員にはもう少しこちらの気持ちに寄り添った対応をしてほしいなと少し思ってしまったA子でした。
機械音痴な人にとっては、まだまだセルフレジは難易度が高いものなのかもしれません。そういった人に対するサポート体制も、できれば整備してもらえると嬉しいものですね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。