完璧ママの意外な本音
保護者会を終え、逃げるように荷物をまとめていたA子さん。そのとき隣の華やかなママが、ぽつりとこぼしました。
「私もギリギリまで仕事してくればよかった……なんか、余計に緊張しちゃって」
えっ? 思わず顔を上げたA子さん。余裕たっぷりに見えた彼女も、同じように不安だったのです。
ふっと肩の力が抜けました。「外からじゃわからないんだな。余裕そうに見えても、同じだったんだ」心がふわりとほどけていきました。
環境が変わっても自分らしく
隣のママのひと言で、A子さんの心がふっと軽くなりました。不安を隠すために着飾っている人だっているんだ。そう気づいたのです。
仕事も家庭も、自分らしさも大事にしよう。次の保護者会はそんな気持ちで向かいました。すると、あの日おしゃれだったママたちも、普段は慌ただしい日々。特別な日だからこそ、おめかししていたとわかりました。
「みんな同じなんだ」——そう気づいたとき、気持ちがふっとほぐれたそうです。忘れていたオシャレ心も戻り、ママとしての忙しさもおしゃれも、少しずつ楽しめるようになったと話していました。
【体験者:30代・会社員、回答時期:2023年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。