子が自立したので、夫婦で育児中には行けなかった海外旅行へ
私は夫と二人暮らしのアラフィフのパート主婦です。息子2人が自立したことをきっかけに、子育て中には行けなかった海外旅行に夫婦で行ってみようということになりました。
実は私も夫も、海外旅行に行ったことがなく、国外は全く未知の世界。最初に、大手旅行会社の韓国ツアーにおそるおそる行ってみたら、予想以上に楽しく、特に大きなトラブルもなく帰ってくることができました。
「なんだ、海外は危ないことも多いと聞いていたけど、全然怖くないじゃないの」海外旅行の楽しさを知った私たちは、今度はツアーではなく自分たちでホテルや飛行機を手配して、バリ島のリゾート地に行ってみることに。
現地に着いたばかりの頃は「どこに危ない人がいるかわからないから」と用心していましたが、リゾートを満喫するうちに心配していたことなどすっかり忘れていました。その油断が命取りになるとは、思いもしませんでした……。
観光地を散歩していると、日本人の若い女性が話しかけてきた
観光地を散歩していると、日本人の若い女性が話しかけてきました。「日本人だから大丈夫だろう」と安心して話していると、女性に「私はバリ島に夫婦で住んでいるの。この近くに旦那が経営しているカフェがあるから遊びにおいで」と誘われ、行ってみることに。
お店に着くと、女性の旦那を名乗る東南アジア系の男性が現れ、流暢な日本語であいさつをしながらコーヒーを出してくれました。
最初はその夫婦と楽しく話していた私たち。しかし、しばらくすると、その夫婦が突然コーヒー豆を出してきて、「このコーヒー豆はなかなかお目にかかれない最高級品なんだけど、買うよね?」と勧めてきたのです。
値段を聞くと、手のひらサイズの小さな袋1つでなんと2万円。ハッとして周囲を見回すと、その夫婦の仲間と思われる現地の人たちに囲まれており、全員でじっとこちらの様子を伺っているのです……。
数万円もするコーヒー豆なんて、普段なら絶対に買いません。しかし、早く帰りたい一心でそのコーヒーを購入し、逃げるようにそのお店を後にしたのでした。
ホテルに帰ってから、ネットでそのカフェについて調べてみると、同じように「道で日本人女性に声をかけられ、高いコーヒー豆を強引に買わされた」という日本人の口コミが多数ありました。
とりあえず無事に帰ってこれたのでよかったです。もちろんバリ島が危険というわけではありませんが、『海外では日本人であろうと気軽について行ってはいけない』と学んだ出来事でした。
【体験者:50代・女性パート主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。