育児に専念するために、泣く泣く【退職】を選択する人も多いのではないでしょうか?
子育てに密に関われる一方で、後々退職した決断を後悔してしまう人もいるようです。
今回は筆者の知人から聞いた、子育てと仕事の両立にまつわるエピソードをご紹介します。

妊娠して退職

数年の不妊治療の末、妊娠が発覚したとき、とても嬉しい反面現実的な不安も感じていました。

夫は出張が多く、実家も遠いため、1人で育児を全てこなさなければならないことが分かっていたからです。

初めての子育てに不安を感じながらも、やはり母親として娘と一緒に過ごす時間を大切にしたいと思い、退職を決意したのですが……。

孤独感

娘が生まれてから、ワンオペ育児の毎日は予想以上に過酷でした。

それでも最初のうちは、娘の成長を見守ることができる喜びを感じていた私。

次第に孤独感や疲労が募り、外の世界との接点を持たないことがどんどん苦しくなってしまったのです。

毎日の子育てに追われる一方で、キャリアアップを果たしていく友人たちの話を聞くたびに、心のどこかで羨ましいと感じる自分がいました……。

再就職を試みるも?

そんななか娘が小学校にあがる頃、夫から『後悔しているなら再就職を目指してみれば?』と提案されたのです。

私も考えてはいたものの、正直なところ自信が持てずにいました。

40代ともなると、正社員になりたくてもある程度のスキルや年齢の制限があり、仕事が限られてしまっていたからです。

そんなとき以前勤めていた会社をふと調べてみると、制度が改定されて子育て中の女性でも働きやすい環境が整っていることを知りました……。

後悔

『あのまま多少無理をしてでも仕事を続けていたら、今のように後悔することはなかったかもしれない』

子育てに励む道を選んだことが間違いだとは今でも思っていません。

それでも、心のどこかで『働き続けていればよかった』と感じてしまった私。

退職して得たものも多かったのですが、今になってあの選択が本当に自分にとって最良だったのか、時折思い返してしまいます。

【体験者:40代・女性専業主婦、回答時期:2025年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。