そんな夫婦のとある事情を、筆者の知人A子さんが教えてくれました。
その後は夫を何とか説得して、病院へ連れて行きました。
結果はアスペルガー症候群だけでなく、他にも発達障害があると診断され、A子さんはかなりショックを受けました。
しかし夫は何やら安堵しているようで、
「ずっと人と違う気がしていたから、診断名が付いて少しホッとした」
夫は寂しそうに笑いながら、そう言ったのです。
それでも、愛している。出来る限りのことはやってみよう
(夫は私が想像できないような、生きにくさや苦労を抱えてきたのではないだろうか……)
そう思うと、胸が酷く締め付けられました。
それから夫と沢山話し合い、通院することになりました。
そして夫の持つ特性を調べて、二人で上手く付き合おうと努力しています。
あのまま離婚することも出来ましたが、診断名が付いて寂しそうに安堵する夫を、A子さんは見捨てることが出来なかったのです。
まだまだ衝突することはあるけれど、診断後はかなり減ったので、夫もかなり頑張ってくれていると思います。
A子さんも伝え方を明確にしたり、一度にいくつも頼まないなどと気を付けることで、今までよりスムーズに意思疎通が出来るようになりました。
私達が本当に終わる時は、どれだけ努力してもダメだった時にと、二人で決めています。
それでもやっぱり、私はこの人と生きていきたいのです。
まとめ
二人で支え合って生きていくと二人が決めたなら、周りには温かく見守ってほしいですよね。
ただ、カサンドラ症候群という心身の不調が起こることもあるそうなので、無理だけは禁物です。
どうか末永く幸せでありますよう、お二人を応援しております。
【体験者:30代・OL、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。