姑のささやき
結婚して5年、私は優しい夫と平穏な日々を送っています。
しかし、1つだけ悩みがありました。それは、姑が私と二人きりになるタイミングを見計らっては、なぜか夫の悪口を吹き込んでくることです。
「内緒にしてくれって頼まれてるんだけど、あの子、実は借金があるのよ」
「昔から女癖が悪くてね。結婚前も複数の女性と同時に交際していたらしいわ」
「あなたと結婚したのは、あなたの実家がお金持ちだからよ」
根拠のない悪口を聞かされるたびに、「夫はそんなことをする人ではない」と思いつつも、気が滅入りました。
エスカレートする言動
私は「そんなことないですよ」とやんわり否定していましたが、姑の発言は日に日にエスカレートしていく一方……。
「あなた、騙されているのよ。目を覚ましなさい。子どもができる前に別れなさい」
「あなたには辛い目にあってほしくないの。あなたのために言ってるのよ!」
と、離婚を勧めるような言葉を繰り返すようになってきたのです。
姑の言葉が事実ではないと分かっていても、ストレスは募る一方でした。
ついに夫に隠しきれなくなり……
そんなある日、私の様子がおかしいことを心配した夫に、何があったのかを問い詰められました。
これまでは嫁姑関係を悪化させたくなくて、姑から聞かされる悪口のことを夫には伝えていませんでしたが、私ももう限界でした。
さすがに耐えられなくなり、ついに泣きながら姑のことを夫に打ち明けると……。
大切なのは夫婦の絆
夫は怒りに震えながらも、姑の言っていることは事実無根だと説明し、改めて私への深い愛情を伝えてくれました。
そして後日、姑を厳しく叱責し、どうしてデタラメを言ったのか問い詰めました。
そこで判明したのは、衝撃の事実。
実は、姑は私のことが最初から気に入らず、私から離婚を言い出させるために嘘を吹き込んでいたというのです!
姑の策略は失敗に終わり、逆に私たち夫婦の絆は以前よりずっと強くなりました。
今は義実家とは離れた場所に引っ越し、姑とも絶縁して、また平穏に暮らしています。
【体験者:20代・女性主婦、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。