子育てが一段落した時、多くの女性は達成感とともに、ある種の喪失感を経験するのではないでしょうか。これまで子ども中心だった生活から、急に切り替えるのは難しいですよね。今回は知人の興味深い体験談をご紹介します。
空の巣症候群?
50歳を迎えた私は、2人の娘を育て上げた達成感と同時に、心にぽっかり穴が空いたような喪失感を抱えていました。
子育て中心の生活から解放されたものの、自分の時間が増えたことに戸惑いを感じ、「これから何をしたらいいんだろう……」と漠然とした不安に襲われる日々を送っていたのです。
今思うと、いわゆる「空の巣症候群」の状態だったのかもしれませんね。
子どもの頃の憧れと再会
そんなある日のことです。近所のスーパーで「大人のためのバレエ教室」のチラシを見かけました。
子どもの頃バレエを習っていて、バレリーナに憧れていた私は、久しぶりに昔の夢を思い出しました。
「大好きだったバレエに挑戦すれば、喪失感も埋まるかもしれない!」
そんな希望が湧いてくるのを感じ、とりあえずチラシを持ち帰ったのですが……。
娘たちは大反対!
しかし、50歳からの新たな挑戦には不安もありました。
「もう体が硬くなってしまっているだろうし、レッスンについていけるだろうか……。それに、50歳でバレエなんて、みっともないかな」と躊躇してしまったのです。
娘たちに相談すると、2人とも大反対!
「えー! いい歳してバレエなんて恥ずかしいよ~」「どうせ続かないでしょ」と非難され、私の心は揺らぎました。