試食コーナーで見かけた非常識客
その日、C子は近所のスーパーへ買い物に行きました。店内を歩いていると、試食コーナーで異様な光景を目にしました。ある中年女性が、一人で何度も試食用のから揚げを取っては食べ、さらには周囲の人を押しのけるようにして試食を独占していたのです。
「ちょっと、これ試食なのにもうないじゃない!」と文句を言う別の客の声が聞こえても、女性は「試食なんだから食べなきゃ損でしょ!」と悪びれる様子もなく食べ続けていました。C子は「こんなに非常識な人がいるなんて……」と驚きました。
店員の冷静な一言
すると、試食コーナーを担当していた店員が静かに女性に近づき、「お客様、試食はあくまで味見のためのものです。他のお客様にも行き渡るよう、ご遠慮いただけますか?」と注意しました。
しかし女性は「別に食べるのは自由でしょ? 試食なんだから!」と開き直ります。それを聞いた店員はニッコリ笑って、「申し訳ありませんが、試食は購入を検討されているお客様のためのものです。もしお好きでしたら、ぜひ商品をお買い求めください」とハッキリ言い放ちました。
周囲の反応とスカッとした瞬間
その言葉に、周りの買い物客たちも「そうだよね」「店員さん、よく言った!」と賛同。女性はバツの悪そうな顔をしながら、「もういいわよ!」と試食コーナーを後にしました。
C子は「店員さんの毅然とした態度が本当に素晴らしかった」と感心し、こうした非常識な行動にはきちんとルールを伝えることが大切だと実感したそうです。試食を悪用する客に対してスカッとする対応をした店員の一言に、周囲も安心した出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。