大人になると、「常識」とされるマナーに敏感になりますよね。特に冠婚葬祭の場では、「非常識なふるまい」と見なされることを避けるため、細心の注意を払うもの。でも、そのマナー、本当に大事なポイントを押さえていますか? 今回は筆者の知人A子から聞いた、葬儀であった出来事をご紹介します。

大切なのは服装? それとも……

ふと、その若い女性の表情を見ました。すこし緊張した面持ちで手を合わせ、静かに故人を偲んでいます。その姿を見たとき、私は思いました。

「大事なのは、服装じゃない。故人を偲ぶ気持ちなんだ」

もちろん、マナーを知ることは大切です。でも、それ以上に大事なのは、場にふさわしい心を持つこと。そう気づいたとき、私は少し恥ずかしくなりました。「正しいマナー」にばかり目を向けて、相手の気持ちを考えていなかったのです。

マナーの本当の意味とは?

マナーは相手を不快にさせないためのもの。でも、それが「ルールを守ること」に偏ってしまうと、本来の目的を失ってしまいます。

叔母の言葉を思い出しながら、私はしみじみ思いました。本当に大切なのは、故人を偲ぶ気持ちや、周囲の人を思いやる心。形式だけで判断せず、その背景にある想いを大切にしたいですね。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。