A美はSNS上で、あるアンチから執拗に攻撃を受けていました。開示請求をすると、犯人は驚くべき人物で――!? 目に見えることだけが真実だとは限らない。多くの人たちが、実は不必要なことに悩まされているのかもしれません。
SNSが趣味
元々、私はSNSを見るのも投稿するのも好きでした。
暇さえあれば友人の近況をチェック。
自分の写真に「いいね」がついたり、フォロワーが増えることが嬉しくて、投稿頻度も高かったです。
そんな風にして、すっかり自分の生活に馴染んでいたSNS。
このツールによって、こんなにも心が揺るがされることになるとは思ってもいませんでした――。
アンチコメントに悩まされ……
ある投稿が人気になり、フォロワーが爆発的に伸びたころ、アンチコメントが目立つようになりました。
今までは好意的な言葉でしか埋まっていなかったコメント欄にひどい言葉を見つけたとき、やっぱり落ち込みました。
「私、しばらくSNSはやめる」
そう相談したとき、励ましてくれたのは大親友のK子です。
「A美が綺麗だから、妬んでいるだけだって! 私はA美のいいところをいっぱい知ってるし、大好きだよ。気にしない、気にしない♪」
どこの誰だかわからない人に嫌われたとしても、自分のことを理解し、大切に想ってくれる友人がいる――。そのことに救われ、だいぶ気持ちが軽くなりました。
アンチの中にはしつこい人もいて、ある人物は、ブロックを繰り返しても新しいアカウントを作っては攻撃してきます。いつも文章が同じなので、同一人物だということは明らかでした。
最初こそ落ち込んだものの、自分には頼もしい親友がいるということに勇気を持った私は、開示請求を決行しました。
犯人は、大親友!?
時間はかかりましたが、ある日弁護士から、犯人の情報がわかったと連絡が。
ドキドキしながら確認すると、結果は驚くべきものでした。
なんと、大親友だと思っていた、あのK子が犯人だと言うのです。
私は激しく動揺しました。