厳しい面接
面接は、予想通り厳しいものでした。
「なぜ今の会社を辞めることに?」という質問に、私は上司との価値観の乖離についてについて正直に話しました。
するとKさんは、「上司とうまくいかないのは、あなたのコミュニケーション能力に問題があるからではないですか?」と、痛いところを突いてきました。
一瞬言葉に詰まりましたが、冷静さを保ちながら「確かに以前は自分の意見を通すことに必死でしたが、現在は自身の至らなさを自覚し、相手の意図を汲み取る努力を続けています。この転職活動も、自分を客観視する機会となりました」と答えると、Kさんはじっとこちらを見つめてきました。
過去のライバルが、良き理解者に
面接を終え、私は不採用を覚悟していたのですが……なんと数日後、B社から内定の連絡が!
驚きと喜びで胸がいっぱいになりながら、無事にB社に入社した私は、真っ先にKさんのもとへ行き、「なぜ私を採用してくれたのですか?」と尋ねました。
Kさんは「前の会社ではお互い若くて競い合うばかりだったけれど、君の企画はいつも斬新で、周囲を納得させる力があった。その実力は、僕が一番近くで見ていたからね」と苦笑しながら答えてくれました。
その言葉に、過去のわだかまりが溶けていくのを感じました。
Kさんは、私が思っていた以上に、他人の成果や成長を客観的に見抜くことができる人物だったのです。
思わぬ再会から始まった転職活動は、自らの弱点と向き合い、Kさんという良き理解者を得る機会にもなりました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。