しばらくして息子も学校に慣れてきたころ、息子は「同じ学年のAくんとお友だちになった」と言い出したのです。
そして、「Aくんは家が近いから、これからはAくんと一緒に登校する」と言うのです。
一緒に登校したいという友だちができたことはうれしいこと。
でも、私からKくんに一緒の登校を頼んでおいて、それを「お友だちができたから、もういいです」と言うのは気が引けました。
息子の希望を尊重すべきか、それともKくんとの関係を優先すべきか悩みました
息子の希望と感謝の気持ち、どう伝える?
そして息子と相談し、Kくんに伝えることに。
KくんとKくんのお母さんに、「一緒に登校するお友だちができたようで、明日からそのお友だちと登校したいって言うんだけど、大丈夫でしょうか?」と。
すると、KくんもKくんのお母さんも、「学校に慣れてきた証拠だよ。よかったね!」と言ってくれたのです。
温かい理解と感謝、新たな一歩
私はKくんの協力に深く感謝し、お礼を伝えました。
「Kくん、息子の通学を手伝ってくれて、本当にありがとう。おかげで息子も学校に慣れることができたよ。これからもよろしくね」と。
Kくんは照れくさそうに笑顔で頷いてくれました。
次の日から、息子は同い年のAくんと通うようになりました。Kくんとは会えば挨拶をするし、今もよい関係を築いています。入学直後を支えてくれたKくんには、心から感謝しています。
【体験者:30代・パートタイム、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。