スーパーで閉店時間が迫ってくるとお総菜などに貼られる【値引きシール】。
客側としては安く買うことができ、店側としても廃棄を減らせるため、どちらも嬉しい取り組みですよね。
今回は筆者の友人から聞いた、値引きに関する迷惑客エピソードをご紹介します。

値引きシールをねだる客

これは、まだ閉店5時間前のスーパーでふと目にした出来事です。

今日の夕食を何にしようかと考えながら、お総菜コーナーを見ていた私。

すると1人の男性客が、まだ夕方なのにも関わらず、値引きシールを貼るよう店員に迫っていたのです!

「俺はこの後忙しいから!」
「どうせ売れ残ったら値引きされるのだから、今値引きシール貼ってくれてもいいでしょ」

こんなあまりにも自己中心的な主張を、怒鳴り声で繰り返しているではありませんか......。

店員がかわいそう

無理な要求をされていた店員は【研修中】の名札をつけた若い女性。

まだこうした非常識な客への対応に慣れていないようで、困惑した表情を浮かべて言葉を詰まらせていました。

その様子を見て、さらに強く要求を重ねる男性客。

「10%オフは値段あんまり変わらないからやめろよな?」
「30%オフのシール貼ってよ」

助けようとすると?

思わず私が助け舟を出そうとすると、2人の間に入ってくれたのは上司らしき男性店員。

「値引きシールを貼る時間は決められていますので」
と毅然とした態度で男性客に伝えていました。

思わぬ人物の登場に戸惑っている様子の男性客に対し、さらに言葉を重ねる男性店員。

「まだこの件についてお話したいことがあるならば、研修中の彼女ではなく私が対応します」

すると男性客はバツの悪そうな顔をしたあと、無言でその場を立ち去ったのです。

一安心

無理な要求をされ謝罪もしてもらえなかった若い店員さんに同情したものの、上司の毅然とした対応に感心した私。

男性店員はその後も「ああいったお客様がきたらすぐに僕を呼んでいいからね」と女性店員を気遣うような言葉をかけ、慰めていました。

店員さんの働きやすさを大切にしているスーパーでよかったと、客としてもホッとしました。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。