『この歳になったからこそ新しいことに挑戦したくなった』と年上の人から話されたら、つい応援したくなってしまうものです。
今回は筆者の友人から聞いた、上司の挑戦エピソードをご紹介します。
突然の退職
ある日突然、長年勤めていた男性上司がこの職場を辞めると言い出しました。
新卒で入社してから、この道一筋でずっと活躍していた上司。
定年退職まで勤めあげると誰もが思っていたので、みんなとても驚きました。
あまりにも急な告白だったので、同僚の1人が思わず理由を尋ねてみたのです。
すると上司は照れくさそうに
「人生100年時代だから、50歳から新しいことに挑戦したい」
と打ち明けてくれました。
挑戦したいこと
もっと驚いたのは、50歳から新しく始めたいことが『パンケーキを売りにしたカフェ経営』であること!
上司がパンケーキどころかカフェ好きだとは誰も知らなかったので、本当に驚きました……。
『あの真面目な上司が、若者向けのおしゃれなカフェを運営できるのかな?』と、正直はじめはみんな疑い心配していました。
いざカフェを開店すると?
『さすがに難しいのでは?』と同期からも心配されたそうですが、上司は固く決意していたようで、退職のお別れ会ではみんなでエールを送りました。
どうやらずっと前から、経営術やSNSでの広告戦略を独学で学び、カフェの開店に向けた準備を着々と進めていたとのこと。
開店当初はうまくいくのか私たちまで不安でしたが、上司の粘り強さと努力が実を結び、次第に地域の人々に知られるように。
数か月後、社員たちでそのカフェに訪れると、そこで見た上司の姿に思わずびっくり!
素敵!
会社員時代ではあまり見たことがない屈託のない笑みを浮かべ、可愛らしいエプロンを着てスタッフや常連客と楽しそうに会話をしていたのです。
結果として、カフェの経営はうまくいったようで、地域での知名度も急上昇しているのだとか。
以前の厳格で真面目な姿から一転、夢を持ってチャレンジする上司の姿を見て『素敵だな』『あんな風に私も何か挑戦したいな』と勇気をもらった出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。