子どもの頃は、誰でも親のありがたみに気づきにくいものですよね。大人になり社会に出て、初めて親に感謝の気持ちを抱いたという人も少なくないのではないでしょうか? 今回は、友人のN美から聞いたエピソードをご紹介します。
何不自由ない子ども時代
私は、何不自由ない家庭で育ちました。
両親は読みたい本はすぐに買ってくれましたし、興味を持った習い事はどんなものでもやらせてくれました。
私が行きたいと言った場所に家族旅行で連れて行ってくれることもしょっちゅうありました。
友人から「N美ちゃんちって、お金持ちだよね」と言われることも珍しくなく、私自身も実家は裕福な方だとなんとなく感じていたものです。
そして、そんな環境を当たり前のように思ってしまっていました。
1人暮らしがスタート
私が親のありがたみを実感したのは、恥ずかしながら社会人になり、実家を出て1人暮らしを始めてからです。
初めて経験する1人暮らしは想像以上に大変でした。
毎月カツカツの生活で、欲しいものを我慢する日々。実家にいた頃は、こんな苦労は全く知りませんでした。
母の入院と古いノート
ある日、母が骨折して入院することになりました。私は入院の準備を手伝うために帰省し、母の部屋に入りました。
そこで偶然見つけたのは、古びたノート。