見覚えのあるおもちゃばかり
しかし、おもちゃを見てさらに驚いたA子さん。なぜなら、散乱しているおもちゃのほとんどが見覚えのあるものだったからです。そう、自分たちがかわいい孫になにかと理由をつけてプレゼントしたものでした。
A子さんにとっては、息子の子どもが初孫で内孫。どこかへ出掛けた時にはおみやげとしておもちゃを買ってプレゼントしたり、孫と買い物に行くとついつい財布のひもが緩んでおもちゃ付きのお菓子やガチャガチャなどを買ったり……。さらに誕生日やクリスマスなど大きなイベントには、1個では物足りず2~3個プレゼントを用意して渡したこともありました。
買い与え過ぎていたことを反省
孫が喜ぶ顔がうれしくて、会うときには毎回と言っていいほどおもちゃを渡していたA子さん。それがいつの間にか、とんでもない数になっていたことに気が付きました。
お嫁さんも、「おもちゃはもう買わないでください」とは言いづらかったのでしょう。息子夫婦は共働きで忙しく、物が多いと掃除するのも大変に違いありません。A子さんはなんだか申し訳ない気持ちになり、「おもちゃあげすぎたね、ごめん」と息子に言いました。すると「ありがたいと思ってはいたけど……さすがに多すぎて片付ける気にもならないよ」と教えてくれました。それからというもの、おもちゃはもうほどほどにして、現金をプレゼントすることにしたのでした。
子どもに聞いてもおもちゃを捨てるのは絶対にダメらしく、溜まっていくばかりだったそうです。片付けができる環境さえ親が整えてあげれば、子ども1人でも片付けられるようになるはず。A子さんのおもちゃのプレゼントはもうほどほどにするそうなので、息子さん夫婦には頑張ってもらいたいですね。
【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。