離婚後の元夫との関係
A子は夫の浮気が原因で離婚し、現在は娘と2人で暮らしています。A子は元夫の顔なんて見たくもないけれど、子どもにとっては父親です。
娘のことを考え、離婚後も定期的に元夫と連絡をとったり、娘と会わせたりしていました。
元夫「娘の入学式に出たい!」
娘が小学校に入学するときも、A子は元夫に連絡を入れました。すると元夫は「自分も入学式に出席したい」と言ってきたのです。
A子は「え? 離婚しているのに?」と戸惑ったものの、親として学校行事に参加したい気持ちは理解できます。
「ちょっと考えさせて」とその場では保留にし、娘にどうしたいか尋ねることにしました。
「パパを入学式に呼んでもいい?」と聞くと、娘は「いいよ」と答えます。A子は娘の意思を尊重し、元夫に「隣に並ばず、自分と離れて座るなら来てもいい」と許可を出しました。
元夫の非常識すぎる主張
A子は寛大な対応をとったつもりでしたが、元夫はこの条件に不満を述べました。
「別々になるのはおかしい! 現妻のB美も出席するから、3人並んで座ろう!」と言ってきたのです。
A子たちは元夫の浮気が理由で離婚をし、元夫は浮気相手のB美と再婚しています。
「離婚の原因になったB美を呼ぶなんて非常識すぎる! 絶対に娘には会わせない!」と、A子は激怒。
ところが元夫は「離婚しても俺は父親だ。養育費の支払いは現妻のB美の協力もあるから、娘とB美も無関係じゃない。B美も娘の成長を楽しみにしている」と謎理論を展開してきたのです。
「絶対に来るな!」
A子は、自分と元夫、B美が並んで座っている姿を想像してクラクラしました。
他の保護者にどう思われるか、3人の関係性がバレたら娘がどんな目で見られるか……。
A子は「周囲にどう説明するのよ?! 娘に迷惑をかけるな!」と夫を一喝し、入学式の詳細は一切知らせずに追い払いました。
娘には「パパは都合が悪くなった」と説明し、入学式にはA子1人で出席することに。
「平気で不倫する男に常識は通じないんだな」と、A子はうなだれたそうです。
【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2024年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。